太鼓修理 息子の母校 登別市立鷲別小学校
阿波銘木の大住です。
登別市立鷲別小学校様より和太鼓の革張替のご依頼がありました。
当社と同じ地区にあります鷲別小学校では、平安時代から伝わる、農業の振興を図り豊作を祈願したときに舞ったとされる伝統芸能を子どもたちが受け継いでいます。
時代とともに神への信仰心から、獅子頭を持ち回り村々を訪れ、悪魔の退散、五穀豊穣、家族安泰を願い行ったのが現在の形、”鷲別子ども獅子舞”です。
この伝承活動に不可欠で大切な太鼓、そして息子の母校でもあります。
革だけではなく太鼓全体に年期が見られましたので革張りのついでに胴の修復も手掛けました。
駆け足ですが、修復の流れが子どもたちへの参考になると嬉しく思います。
痛んだ革や鋲を外し、褪せた胴に色を着色します。
目立った傷は手先で補修し、それから全体に色を吹き付けます。
着色が乾いたら、太鼓の取って、カンを打ち付けます。
このたびは、当社先代社長がデザインしましたカンを付けました。
和牛生革一枚物(丸革)を太鼓に合わせて裁断します。雄のホルスタインです。大きいですね。
切断した革は水に浸して柔らかくしなやかに戻します。
革が十分柔らかくなったら、いよいよ胴に張っていきます o(^o^)o わくわく。
タンバックルで革を引っ張って、さらに革の上からかかとで踏み伸ばします。
革を伸ばし、引っ張って、を繰り返し繰り返し、音が決まるまで続きます。
完成!? いえいえまだまだ!!
鷲別子ども獅子舞 太鼓
完成です !!
人々の幸せを願う獅子舞を、受け継いで、守り伝えていくこと
そんな子どもたちを私たちは誇りに思います。
このたびはほんとうに有難うございました!